サラブレッドが生まれてからレースに出走するまでの流れとは
イギリスの在来種にアラブ種を交配させ、競争用に品種改良されたサラブレッドは牝馬(メス)に牡馬(オス)が種付けをして、約11カ月の妊娠期間を経て誕生します。約3カ月で母馬と強制的に離れさせる「仔離れ」が行われ、基礎体力をつけるための放牧や「馴致(じゅんち)」と呼ばれる馬具の装着や人を乗せることに慣れるトレーニングが始まります。
馬は生まれたばかりの0歳を「当歳」と呼び、年が明けると全ての馬が同時に1歳になります。1歳の夏まで馬に噛ませるハミや鞍の装着に慣れさせ、最初は馬房の中で鞍に体重をかけたり、横乗りしたりと少しずつ人が乗ることに慣れさせます。
、常歩から速歩、駆歩などの騎乗訓練です。時期は1歳の夏から秋にかけてですが、1〜2歳の馬はまだ成長途中です。まだ足の骨が固まっていないので、骨や関節に負担がかからないように訓練は様子を見ながら行われます。本格的な調教が行われるトレーニングセンターに入厩するのは、1歳の冬から2歳になってすぐの時期です。また、入厩するときに馬名の登録もします。
トレーニングセンターでは寒さに強く暑さに弱いサラブレッドに合わせて、夏と冬では調教時間を変えるなどの配慮がされます。2歳馬のレースが編成されるのは6月です。成長のスピードは馬によって異なりますが、早ければ6月にサラブレッドとしてデビューします。
種付けから出産、馴致や入厩、厳しいトレーニングを経てサラブレッドはデビューしていきます。